ラン 冬の潅水から見た分類
                 SUGOI-ne栽培の基礎知識
                 原種の本で自生地の標高を調べること。
                 交配種の場合は標高の高い原種を基準にすること。
                   耐暑性を具備させるために低標高の原種を組み合わせる場合が多いが、
                   耐暑性は劣勢遺伝するものが多く、「比較的」高温環境に強いだけである。
                   耐寒性を具備させるために高標高の高緯度の原種を組み合わせる場合が多いが、
                   耐寒性は劣勢遺伝するものが多く、「比較的」低温に強いだけである。
                   この交配はCymbidiumで行なわれ、大型Cymbidiumとシュンランを交配すると、
                   大型Cymbidiumより「比較的」耐寒性が出て低温でも作れるが、シュンランのように
                   凍っても大丈夫というところまではならない。
                   この耐暑性、耐寒性も潅水に大きく関係する。蘭つくりの根本は「根」だから・・・・。
 

 1 寒帯 温帯の1000から3000mの標高、高山、同じ蘭が自生する。チドリなど・・・
       雪の下で蘭は生きている。雪の下の湿気を考えること。
 2 温帯
    海抜0mから300m
       千変万化の変化がある。南方から北上した蘭が多い。      
    300mから1000m
       千変万化の変化がある。南方から北上した蘭と北方から南下したランが混在自生する。       
    1000mから3000m 
       この標高になると1の寒帯と同じ温度になるため寒帯のランが自生する。
 3 亜熱帯
    0mから300m
       高温性蘭が自生する。
    300mから1000m  (この標高になると温帯の海抜0mから300mと同じ温度になる。)
       最も多くの蘭が自生する。
       気象に変化が大きく、蘭

    1000mから3000m (この標高になると温帯の300から1000mと同じ温度になる)。  
 4 熱帯
     0mから300m
    300mから1000m ( 温帯の海抜0mから300m)
    1000mから4000m (この標高になると亜熱帯の300から1000mと同じ温度になる。)


 地球の温度変化は緯度と垂直によって起こる。
 赤道直下の場所であっても氷河のある山もある。

 洋蘭の場合3と4のエリアに自生しているランであるから、
  3に自生しているランの中には四季を感じるランと感じないランがある。
  4のノエリアには四季の変化も長日、短日の変化は殆どないから、このエリアに自生しているランは
   の四季というより雨期、乾期の変化に適応する。

 
昼夜の温度較差のよる空中湿度
   ランにとっては、昼夜の温度較差が大きく関係する。
    温度較差が5℃以内のところに自生するラン。
    10℃前後の所に自生するラン。
    15℃前後の所に自生するラン。
    20℃前後に自生するラン。

    一年中同じ温度較差のところに自生するラン。
    四季の変化で温度較差も変化するラン。
    (積雪地帯では積雪期間、殆ど温度較差がない。

    温度較差が大きい場所は、夜露、朝露、夜霧、朝霧も深い。
    こういう場所に自生するランは、それに適応した葉、茎、根を具備している。
    光合成と呼吸作用に直接関係してくるから、
    この温度較差は生育に大きく関係し、潅水、鉢内の湿度にも大きく関係してくる。
    ランは霧、夜露の湿気が種子の発芽、プロトコームの発生、生育に絶対の条件である。
    ラン菌の生息、繁殖にも大きく関係する。
    ラン栽培において、以上のように自生地における温度較差は極めて重要な意味をもつ。
    温室内において、ランの種類ごとの温度較差を作ることは至難なことである。

 対流圏における温度の鉛直変化は温度は100m上がるごとに6,5度低くなる。
 問題は緯度による温度である。
 地形、海流によって大きな差が出る。
 黒潮、対馬暖流・・・を想定すれば・・・・・理解出来よう。

 この地球の大気、海水の複雑な動き、それに地形の変化が重なり、
 雨期乾期、雨、霧、露の発生が起こり、ランを支配する。
 ランはその地域限定の条件に適応進化して生き延びてきた。
 原種栽培の場合は・・・・
 そういうランを突然掘ってきて・・・・温室に連れて来る。
 自生地をそっくり温室に作ることは殆ど不可能に近い。
 でもニセの真似ることは出来る。
 最も大きく異なる条件は「コンポスト」である。
 温度、雨、露、霧、光、通気などは・・・どうにか出来る。
 だが、用土は・・・・出来なかった!!
 ラン菌が生息する用土は、これまで誰も作ることは出来なかった!!
 SUGOI-neが世界初めての用土出ある。
 したがってSUGOI-neを使う場合は、ラン菌のことを考えながら潅水する必要がある。
 
 ラン菌は寒帯から熱帯まで生息する菌である。
 寒帯では地衣類、コケの死骸を栄養源にしているかもしれない。
 水ゴケな栄養が乏しいから、温度が低いから材木腐朽菌は繁殖が遅い。
 それでピートモスいなった。
 高い温度の温室では、肥料も与えるから雑菌の繁殖が早く短時間に腐植する。
 潅水の湿度がコンポストの変質に大きくかかわっている。
 自生地の埴生、ランの根を取りまく環境は日々変化しているに違いない。
 それでもランは生き延びて大株になっている。

 ランの大株はラン菌を養殖し、 根にペクチンを具備したからである。

 ランの温室栽培では、当然高温室、中温湿、低温室で栽培することになる。
 雨期、乾期を人為的に作るラン。
 一年中雨期に人為的に作るラン

 バルブのないラン
 バルブを具備するラン。

 冬、落葉するラン。
 2,3年常緑のラン。

 葉の厚いラン。
 薄いラン。

 根の太いラン。
 細いラン。

 葉一枚のラン。
 数枚のラン。
 7以上のラン。

 休眠するラン。
 休眠しないラン。

 地生ラン。
 着生ラン。
 両方で生きられるラン。
 湿地のラン。

 地生ランと分類されていても根は着生ランの根を持つラン。
 球根を持つラン。
 塊茎をもつラン。
 葉を持たないラン。

  この変化は、四季の変化、湿度の変化、日長の変化に適応するために進化した形態、性質である。
  SUGOI-neで栽培する場合、ランを観察、調査して、個々のランについて、
  どれに該当するか分類することである。
  
  自分の栽培しているランを分類するといい。
  温室から見たランの場合は高温室、中温湿、低温室に分類するが、
  その他に湿度でも分類しなければならない。
    湿度は根のペクチンを調べて、
  ペクチンが少し発現したら潅水するもの、
  ペクチンが根全体に発現したら直ちに潅水するもの、  
  ペクチンが根全体に発現してから1,2日後に潅水するもの、
    以上の三つに分類すれば絶対に根腐れによる失敗はない。



  
何日も潅水しないとどうなる?
    
SUGOI-neのカツオブシになる!!
     (菌糸はバイオ乾燥機を見ること)
   
   SUGOI-neで秋植えた人は特に乾燥に注意すること。
   SUGOI-neには「ラン菌」がいる。
   菌糸で充満している!!
   今までの水ゴケ、バーク・・・の乾燥と意味が異なる。
   菌糸は生きるために、SUGOI-neから猛烈に水を吸っている!!
   ランはペクチンがあるために乾燥にも耐えられるが、
   菌糸は・・・ドンドン水を吸収している。
   このSUGOI-neからの水の収奪で、SUGOI-neは「カツオブシ」になる。
   カチカチに硬くなる!!
   そうなると・・・・潅水しても水ハジキする。
   水たまりができる!!
   SUGOI-neが悪いのではない。
   菌糸が乾燥すると、乾燥から護るために、菌糸の表面に菌脂が出る。
   この脂で「水ハジキ」が起こる。

   こうなったら植え替えしなければならない。

  ここまで潅水しないというのは、植物栽培以前の問題。
  いくら着生ランといっても、乾期でも夜空中湿度は高くなり、夜露、夜霧が出る。
  SUGOI-neがカツオブシになるような乾燥するところに、
  絶対ランは自生など出来ない。
  なぜなら、プロトコームが死ぬからである。
  プロトコームが生きるには、最低限オシボリの湿度が必要である。
  フラスコの寒天の表面湿度!!
  この湿度にSUGOI-neをしなければならない!!

  この湿度を超えて乾燥したとき、ラン菌の菌糸は猛烈にSUGOI-neから水分を吸収する。
  オシボリの湿度。
  これを忘れないことである。
  この湿度であれば、SUGOI-ne栽培は最高!!
  水ハジキも、水たまりもできない。
  絶妙な毛細管現象を維持する。



   
















 潅水は自生地の雨、夜露、朝露、
  夜霧、朝霧・・・・を再現することである。

 自生地とまったく異なるコンポストで植えるから難しくなる
 SUGOI-neなら簡単、無造作に自然再現できる。

 左の写真はオンシ。
   鉢にはアオミドロの発生はない。
   根にはペクチンが濃く発現して真っ白。
   バルブを持つランの場合、冬の休眠期は
   ここまで乾燥しても大丈夫であるが限界。

   根は絶対腐らないが、株は元気が衰える。
   でも、自生地は、時としてこのような過酷な条件になる。
   そのために水の貯蔵庫のバルブを具備した。
   根にはペクチンを具備した。
  
   SUGOI-ne栽培は、ここまで過酷に追い込むより、
   上の写真のように、鉢に
「粉」アオミドロが発生する位の
   潅水と空中湿度がベストである。


   

 SUGOI-neでの素焼鉢栽培は、左の写真のように、
 アオミドロが発生するような潅水と空中湿度が必要である。
 SUGOI-neには他のコンポストにない絶妙な
 毛細管現象があるため、見た目より乾燥する。

 この鉢の湿り具合でも、掘ってみると、
 根にはペクチンが100%発生している。

 このアオミドロの状態を維持できれば、
 どんなランでも最高に作れる。

 この湿度が・・・難しい。
 だからポリ鉢が簡単でよいことになる。

 
 これなら簡単
   潅水時期の見分け方

 SUGOI-ne炭素循環栽培法の基本は、枯れ落ち葉の下の湿度である。
 つまりオシボリの湿度。

 この湿度がプロトコームが生きられる湿度である。

 1 先ず最初にバルブがあるか、ないかを見る。ランの種類。
 2 次に適温で栽培しているか、いないか・・・を考える。


 適温で栽培している場合
   ○ バルブのあるランの場合            ペクチンの観察はここクリック
       ペクチンが鉢底まで全部の根に発現して1から3日後に潅水する。
       潅水する量は・・・・鉢穴から少し流れる程度。
         最高の潅水は飽くまでも「夜露」が地表を濡らすような潅水であるが、
         このような潅水は最高のテクニックであるから、出来ない人は、
         前記したように鉢穴から少し流れ出す程度に行なうこと。
   ○ バルブのないランの場合
        ペクチンが鉢底まで全部の根に発現したら、直ちに、その日に潅水する。
        又は、底までペクチンが出る1,2日前に行う。
         パフィオ、カランテ・・・・など。
   ○ バンダ、アスコ、ファレ・・・などの場合
        根は特に通気を好むので、SUGOI-neで植えるとき全部の根を埋めない。
        SUGOI-neの中の根にペクチンが出たとき、全部の根に潅水。
        空気根に霧吹き。



  適温より低温で栽培している場合
    温室など充分な栽培環境でない場合。

   ○ バルブのあるランの場合
       ペクチンが鉢底まで全部の根に発現して3から5日後に潅水する。
       潅水する量は・・・・鉢穴から少し流れる程度。
         最高の潅水は飽くまでも「夜露」が地表を濡らすような潅水であるが、
         このような潅水は最高のテクニックであるから、出来ない人は、
         前記したように鉢穴から少し流れ出す程度に行なうこと。
        低温栽培では、多湿では簡単に根腐れを起こす。
        バルブのあるランは、乾燥では簡単には死なない!!
        1ケ月潅水しなくとも枯れないランが多い。 
   ○ バルブのないランの場合
        ペクチンが鉢底まで全部の根に発現したら1から3日後に潅水する。
        潅水する量は・・・・鉢穴から少し流れる程度。
        この場合の潅水が一番難しい!!
        生育が悪くなっても、元気がなくなっても、とにかく枯らさないことを優先。
        でも、ランが可愛そう・・・。
         パフィオ、カランテ・・・・など。
   ○ バンダ、アスコ、ファレ・・・などの場合
        ペクチンが鉢底まで全部の根に発現したら1から3日後に潅水する。
        この場合の潅水が一番難しい!!
        生育が悪くなっても、元気がなくなっても、とにかく枯らさないことを優先。
        でも、ランが可愛そう・・・。
        温度を取れない人は、最初から手を出さないこと!!




 SUGOI-neこれまでの栽培で
   根腐れで失敗した人は殆どいない。

 
●乾燥での失敗である。
   特に水ゴケと同じ感覚で素焼鉢での栽培。
   どこまで乾燥したとき潅水したらよいか分からない!!
   この問題は「ペクチン」を勉強すれば、簡単である。
   SUGOI-neはペクチンである!!
   無造作に誰でも簡単に・・・ランが作れるようになる。
   宇井清太が秘蔵してきたラン栽培の究極の潅水の奥義である。

       
          
   洋蘭 冬の潅水の仕方
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